元コンサルタントな歴史家―ドイツから見た日本

ドイツの大学で歴史を研究する伊藤智央のブログ。ドイツと日本に関する批判的な評論を中心に海外生活(留学や移住)の実態をお伝えしています。その際には元戦略コンサルタントとしての経験も踏まえてわかり易くお伝えできればと思います

社会評論-生活一般

【キラキラネーム】ドイツ語っぽい名前を赤ちゃんに付けると恥をかく理由

ドイツ語の言葉の響きがかっこいいから、ドイツ語っぽい名前(以下、姓名の内、「名」の意)を子どもに付ける人がいます。 例えば リヒト(Licht:光)→例:理人 ハルト(hart:堅い)→例:春人 アイネ(Eine:一つ)→例:愛音 マハト(Macht:力・権力)→例…

【体験者が語る】事前に知っておきたい国際結婚の良い点、悪い点

さて、日本人同士の結婚と比べて、国際結婚をしていると日常生活においてどのような違いがあるのでしょうか? 多くの場合、国際結婚であろうと、「国際結婚」自体のメリットを目当てに結婚するのではなく、相手の個性に魅かれて2人の人間が結びつくことが大…

ホームステイ受け入れ先で私が体験した居心地の悪さ

オーストリア・ウィーンで2週間ほどホームステイを体験したことがあります。その際、トラブルに近いことがありました。 役所同士のプログラムで文化交流をする機会があり、それに応募してホームステイすることができました。こうした経緯でホームステイした…

ドイツに「秋」がないと考える1つの理由

「日本にしか四季はない」、「海外では日本ほど四季が鮮明ではない」という外国観が日本の一部では聞かれます。 このステレオタイプに対して、「何バカなこと言ってるんだ、他の国にもきれいな四季はある」という反論も見られます。 確かに「日本にしか(明…

【環境にやさしい】トチの実・どんぐりの灰汁を使って簡単にできる液体石鹸の作り方

秋になったら、いたるところに落ちているどんぐりや西洋トチの木(マロニエ)の実を使って簡単に石鹸を作ることが出来ます。 手作りであることに加えて、他の使用用途がないどんぐりやトチの実*を使っているため、環境にも優しいといえるでしょう。 *ドイ…

ドイツ人とのたまごっちの話しが噛み合わないと思ったら・・・

ひょんなことから、あるドイツ人と「たまごっち」の話しになりました。 でも何か会話が噛み合わないところがあったので、その会話をちょっと紹介します。

ドイツの運転免許証への切り換えを勧める3つの理由

日本の運転免許証は更新があって、何年かに一度更新手続きをするのが面倒です。更新手続きの案内が来ても、忘れてしまうこともあったり不安です。 特に海外在住者であれば、基本的には更新のたびに日本に帰国する必要があります。うまく他の予定が重なれば良…

ドイツの公共交通機関が使えない3つの理由

ドイツに住んでいますが、私は公共交通機関*1をなるべく使わずに過ごそうとしています。 その結果、徒歩で街の中心に行ける場所かつスーパーが近場にある場所に住む場所を限定し、街へは徒歩で向かい、それ以外の場所には車で移動しています。 こうした生活…

バイリンガル/帰国子女として子どもを育てることの3つの難しさ

日本語だけの環境で育った場合、バイリンガルやトリリンガルで育った人を見ると羨ましく感じます。私も昔はそう思っていました。 特に英語や中国語のような、「使える」言葉を第2母国語として持つ場合はますますそう思ってしまうでしょう。 しかし、多言語環…

飼いたくないけどネコと遊びたい?じゃあネコを預かろう

猫を飼うのは大変です。ネコが好きだったとしても実際に飼ってみると、経済的な負担から、掃除や遊びの相手といった肉体的負担、夜の徘徊によって寝不足になる危険まで、日常生活がさまざまな面で制約されてしまいます。 では猫と遊びたいけど、猫を飼いたく…

【まとめ】ドイツ暮らしで感じるツッコみたくなるような日常話

海外在住の日本人なら一度は体験したようなことから、私がツッコミたいと思う典型的な海外での出来事まで、イラッと来るというようなエピソードをまとめてみました。ほとんどが普通のドイツ人が日本に対して抱くステレオタイプや誤解からくるものです。

【一般化の作法】「日本人は○○だ」vs.「私は私」の妥協点はどこにあるのか

日本(人・文化)を一般化してしまう発言は、一見誰にでもできるように見えて、多くの問題が隠れています。というのも、安易になされる一般化発言に対しては、「いや、一人ひとりは個性をもった人間だから、個々人を見るべきだ」という反論がすぐに生まれて…

海外在住日本人による「出羽の守」発言が心に響かない決定的な理由

「〇〇(国名)ではこうなってる。だから日本もXXすべき)」という人を「〇〇(国名)では」を多言するという意味で、「出羽の守」と呼びます。 こうした人は、リアルな世界でもSNS上でも見られます。しかし、とりわけ海外に住んでいる人の言動には、「〇〇…

見慣れないアフリカ系男性を警察に通報したのは人種差別なのか

ある日、ベランダから何気なしに道路を見ていると、この住宅街では見慣れないアフリカ系(サハラ以南をここでは指す)の男が二人歩いていました。 しばらく目的もなく眺めていると、その二人は駐車場にあった、高級感の漂うBMWに近づいていき、車の両側に分…

【実体験】ドイツ学生寮での、思い出すだけで怒りがこみ上げてくる不快な話

ドイツの学生寮にいたときに、学生が豚のように扱われているんだなということを身をもって体験しました。

国際結婚の離婚率が高い本当の理由とは?

海外との往来が増えた結果、最近は国際結婚も昔に比べて増えているようです。しかし、国籍が異なる場合の離婚率は約45%となっており、日本人同士の離婚率である約35%を統計上10ポイントも上回っています(2007年)。*1 このように離婚率が高止まりしている…

道路で遊ぶ難民の子供、公園で遊ぶドイツ人の子供

ドイツで難民問題が盛んにメディアを賑わせるようになって以来、家の前の道を難民と思われる若い男性や子供が歩いているのを見かけるようになりました。たまに難民の子供たちが前の道路*で自転車に乗ったりして遊んでいる光景もそれ以来見られるようになり…

手足の切断事故も?!ドイツの大晦日は花火戦争

ドイツ、というより日本以外の年越しは花火が飛び散る戦争の様相を呈しています。 日本とは違って全く宗教性を帯びないイベントなので、日本の静かで、落ち着いたにぎやかささえ感じさせる大晦日とは対照的です。 花火の音があちこちから鳴り響き、まるで空…

【実体験】中二病が抱いているドイツイメージが幻想にすぎない理由

日本にいると、ドイツに関して、一般的に「規律だって整然とした国民性」という良いイメージを持っている人も多いですが、はっきり言うとそれは幻想にしかすぎません。あくまで、他のヨーロッパの国と比較する限りで秩序だった性格というだけで、日本人から…

【体験談】ドイツで夫婦別姓をしている私が考えるその実態と問題点

ドイツでは1994年4月以降、夫婦別姓が認められています。私も夫婦別姓の道をとりました。日本でも夫婦別姓が議論されていますが、ドイツでの例を元に日本で別姓を導入した場合に起こりうる問題点を紹介したいと思います。