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元コンサルタントな歴史家―ドイツから見た日本

大学で近代日独軍事史を研究する伊藤智央のエッセイ。ドイツと日本に関する批判的な評論を中心に海外生活(留学や移住)の実態をお伝えしています。その際には元戦略コンサルタントとしての経験も踏まえてわかり易くお伝えできればと思います。

【グロ注意】豚を解体して美味しいソーセージを作ってきました

ドイツ ドイツ-食べ物

ルーマニアに行って豚を1匹まるごと加工してきました。

かつてヨーロッパの農村部では冬、特にクリスマス前に豚や鶏を殺して、向こう1年分にいろいろな保存食品を作ることが一般的でした。冬のほうが体温を維持するためにカロリーが必要なので、理に適っています。

豚肉を使っていろいろな形の製品に加工しましたが、その中でも手作りソーセージは最高でした。

1回では食べきれないほどの量なので冷凍してます。最終産物はおいしいですのですが、屠殺及び解体のプロセスはなんとも言えないものがありますので、下の写真は覚悟を決めてみてください。

当たり前ですが、まずは生きた豚を1匹注文します。養豚をしている農家に連絡して直接交渉です。今回は90キロ越えの豚を一匹買いました。

*なお私は直接作業に関わっていないために写真の人物は私ではありません

下処理

血を集める

まず豚を殺して、その際に血を集めます。私は好きではありませんが、この血はあとでソーセージに入れたりと別の料理に使います。

血をためたバケツ

バーナーで焼く

そして消毒も兼ねてバーナーで毛を焼きます。そのために豚は丸焦げになります。一部皮が熱で裂けています。

熱処理後の様子

皮を削ぎながら、熱湯をかける

その後、焦げた皮をナイフでそぎ落としていきます。

同時に、熱湯で豚を洗い流していきます。熱湯は、そぎ落とした皮を洗い流すと同時に消毒も兼ねています。

熱湯を注ぐ

焦げた皮を切るように剥がす

下準備は完成

これでとりあえず下準備は終わりです。

消毒処理が終わって仰向けになっている状態

焼かれ、皮をむかれ、ひっくり返ってる豚の姿はなんともいえないもの悲しさを感じます。

90キロ超の豚なのでさすがに大人2人がかりでも重いです。

重い家畜を運搬

お尻のところの皮が裂けています。

熱によって裂けてしまったお尻

肉の仕分け

以上の衛生上の処理をした後は、豚の解体を行います。

解体

まず背中から切って豚を展開します。

背中から入刀

切り目を広げて、そこから内臓を取り出します。

内臓を分別

肉と内臓の仕分け

その次に肉を切り出して、内臓と肉を各々分類します。

肉とはらわたを取り出す

そうなると、残りは肉を加工するだけです。

肉の加工

ソーセージは、肉をひき肉にして、それを自分の好きなものと混ぜ合わせて羊の腸に詰めるだけです。この作業工程で、好みに応じて好きなハーブを入れます。今回はにんにくの汁を大量に入れています。

ひき肉づくり

まずは肉の塊をひき肉にします。

肉をミンチにする1 肉をミンチにする2

腸詰作業

次に、肉を腸につめます。これが結構難しい。うまく指で調節しないと途中で腸が切れてしまいます。腸詰めが終わったら、ソーセージを数日間干して、乾燥させます。

肉の腸詰め

竿に干されたソーセージ

ソーセージに加える調味料

西ヨーロッパではハーブを入れたりすることが多いですが、ルーマニアでは潰したにんにくを入れます。個人的にはドイツのソーセージよりもルーマニアのほうがはるかにおいしいです。

ルーマニアのソーセージが100点とするとドイツのソーセージは60点くらい、日本のソーセージも50-60点くらいです。*にんにくが決め手です。

*日本のシャウエッセンもドイツのソーセージに比べても遜色はないかと思います。

**とはいえ、ドイツのソーセージも負けておりません。日本でもドイツ式のソーセージやハムは手に入ります。(参照:本物のドイツハムの生ハム(ラックスシンケン)

胃詰めソーセージ

ソーセージは見た目では味が伝わらないので、ここでは別の料理の写真をあげておきます。

胃詰めソーセージ

これは「胃詰めソーセージ」(Presswurst)という料理で、ぶつ切りにした肉をまとめてゆでて、それを油とともに、豚の胃袋に詰め込んだものです。好みで豚の血(解体作業の最初にバケツで集めた血)を入れたりすることができます。これをマスタードと一緒にパンにのせて食べます。

店で買うものもいいですが、自家製のもののほうが自分で調味料を調整でき、新鮮さも違うので、やっぱり1番ですね。

90キロ以上の豚なのでかなりの量の肉がとれました。1年もちますかね。

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