元コンサルタントな歴史家―ドイツから見た日本

ドイツの大学で歴史を研究する伊藤智央のブログ。ドイツと日本に関する批判的な評論を中心に海外生活(留学や移住)の実態をお伝えしています。その際には元戦略コンサルタントとしての経験も踏まえてわかり易くお伝えできればと思います

【男でも楽しめる】おススメのラブコメ映画まとめ

*2021/06/12更新

男の私が実際に見て面白かったハリウッド恋愛コメディ映画をまとめてみます。

私は今まで食わず嫌いであまりラブコメ映画は見てきませんでした。むしろアクションやホラーが好きでした。ところがあるときに偶然見たラブコメ(『ブリジット・ジョーンズ』と『ラブ・アゲイン』)が面白かったことから意外にはまってしまいました。

ここでは純粋な恋愛ものから、コメディ的な要素の強いものまで幅広く挙げております。是非、次の映画選びに参考にしてください。

*各映画に点数もつけています。なお、A、B、C、D評価でAを「最高」としています。

ハリウッド映画のような恋愛

あ行

アバウト・ア・ボーイ

主役:ヒュー・グラント
評価:A
コメント:
父の残した遺産で生活する主人公は、子持ちの独り身を装い、子持ちシングルの女性に近づいていた。しかし、ある子どもにその嘘を見透かしてしまい、この男の子は、その秘密保持の見返りに毎日主人公の家に立ち寄るようになる。そのうち、彼もこの男の子と親しくなるようになる。ある日、魅力的な女性と知り合うが、彼女は彼を子持ちと早合点。彼も彼女の気を引くためにその嘘を維持しようとする。子どもの成長とともに、子どもっぽい主人公の成長もうまく描かれている。

ウエディング宣言

主演:ジェーン・フォンダ、ジェニファー・ロペス、マイケル・ヴァルタン
評価:B
コメント:
バイトをして生活をつないでいた主人公。ようやく完璧な彼氏が出来たと思ったら、なんと彼の母親がとんでもない性格の持ち主だったいう話。義理の母親となる人からの壮絶ないじめがコメディ調で描かれていく。

ウソツキは結婚のはじまり

主演:アダム・サンドラー、ジェニファー・アニストン
評価:B
コメント:
結婚式の場で相手女性の浮気に気付き、結婚をやめる。
傷心のままバーで結婚指輪を眺めていると、別の女性に関心を持ってもらえるようになる。それからというもの、彼は結婚していないのに結婚指輪を持ち運ぶようになる。
あるとき夢のような女性とパーティで出会うが、彼女は彼の指輪を見つけてしまい激怒する。しかし妻とは離婚する段階であると嘘をつき何とかその場をしのぐ。しかし、この嘘を見破られないようにするために、どんどん嘘を重ねていくことになる。
嘘が嘘を呼ぶ展開に見ていてハラハラしてしまう。

永遠に美しく…

主演:メリル・ストリープ、ブルース・ウィリス、ゴールディ・ホーン
評価:B
コメント:
不老不死の薬と若さへの脅迫観念に取りつかれた女性の話。発端は、女性同士の間でのある天才美容外科医をめぐっての取り合い。戦いに敗れたゴールディ・ホーン演じるヘレンの復讐劇が始まる・・・
一番の驚きはブルース・ウィルスの髪がまだ存在していることでした。

男と女の不都合な真実

主演:ニコール・イーストマン、カレン・マックラー・ラッツ、キルステン・スミス
評価:A
コメント:
キャリア一筋の女性の恋愛。
理想が高すぎて恋愛ができなかった女性が、偶然出会った嫌な感じの男からアドバイスをもらい近所に引っ越してきたイケメンとの恋愛を成功させようとする。しかし、相手が気に入るような自分を作り、個性を殺していることに気が付いたときから、アドバイザーであった男に気持ちが傾いていく。

 

か行

キス&キル

主演:アシュトン・カッチャー、キャサリン・ハイグル
評価:C
コメント:
主人公は元暗殺屋。妻である彼女と出会ってから暗殺業から足を洗うが、数年後突然、元ボスから連絡がくる。
これを機会に、親しく付き合ってきた近所の人や職場の同僚が実は彼の命を狙う暗殺屋ということがわかり、逆に命を狙われることになる。妻は彼の過去のことを知らず、激怒するが、次第に暗殺屋と結婚したという事実を受け入れるようになる。
愛が全面に出ており、殺しが簡単に描かれ過ぎているのが気になる。

かぞくはじめました

主演:キャサリン・ハイグル、ジョシュ・デュアメル
評価:B
コメント:
友人夫婦が事故でなくなり、遺書によって急に二人の赤ちゃんの保護者となった主人公の二人。
二人とも急に親となり、しかもお互いに良い印象をもっていなかったのが、一緒に住むことになる。しかし次第に、赤ちゃんの世話を通じてお互いのことを理解し合っていく。
ラブコメディかつ子育てに興味がある人は共感できることも多いのではないでしょうか。

キューティ・ブロンド

主演:リーズ・ウィザースプーン、ルーク・ウィルソン、セルマ・ブレア
評価:B
コメント:
弁護士の卵になろうとする彼氏に振られた主人公が、復讐のためにハーバードで法律を勉強し始める話。法律家にはおすすめ。ブロンド女性は頭がよくないというステレオタイプを扱っています。パート1が気に入った人は、パート2もおすすめです。

グリフィン家のウエディングノート

主演:ロバート・デ・ニーロ、キャサリン・ハイグル
評価:B
コメント:
アレハンドロの結婚式に集まったグリフィン家。
アレハンドロはコロンビアで生まれたが、幼少のころにアメリカのグリフィン家に養子として迎え入れられていた。
アレハンドロは実母を結婚式に招待したというが、その母親は敬虔なカトリック教徒。カトリック教徒にとって、離婚は罪であるため、アレハンドロの養父母は、自分たちが離婚している事実を隠して夫婦を装うはめになる。こうした嘘に、家族内の他の問題も重なり、結婚式準備はこじれていく

恋するベーカリー

主演:メリル・ストリープ、スティーヴ・マーティン、アレック・ボールドウィン
評価:B
コメント:
離婚した夫婦が再び関係を戻せるかどうかを描いている。
若い女性のために離婚した男性が、新しい結婚生活にうんざりして昔の妻とよりを戻そうとするが、元妻も新しい男性と知り合っていくという複雑な四角関係がテーマ。

恋は邪魔者

主演:レニー・ゼルウィガー、ユアン・マクレガー
評価:A
コメント:
女性は恋をしないほうがよく男性と平等であるべきという主張でベストセラーの本を出版した女性と、その彼女のせいでプレイボーイとして敵視された男性の話し。彼は、このベストセラーの本の信用を落とすために、彼女に近づき、彼に恋をさせようとする。
1960年代を舞台としているが、60年代の雰囲気を生かしたままコメディに仕立て上げている。出演俳優たち(女優は『ブリジット・ジョーンズ』ブリジット役、俳優は『スターウォーズ』オビ=ワン・ケノービ役)の演技の巧みさとも相まって是非ともおススメ。

 

さ行

ジェーン・ザ・ヴァージン

主演: ジーナ・ロドリゲス
評価:A
コメント:
ばたばた劇。婚活映画。
映画ではなくドラマなのですが、面白かったので紹介します。
厳格なカトリック信仰のもと、結婚するまで処女を守ると誓った主人公がひょんなことから勝手に人工妊娠させられるという奇想天外な始まりをもつドラマ。100話あり、フィアンセ選び、麻薬取引、殺人などなど普通にはありえない展開だが、コミカルでありえないとつっこみながら楽しめれる。

幸せになるための27のドレス

主演:キャサリン・ハイグル、ジェームズ・マースデン
評価:A
コメント:
婚活映画。
結婚に対する思いが強すぎて、人の結婚式に出てばかりで自分の番が来ない主人公。27着ものウェディングドレスをクローゼットにもっていることにそれが表れている。うまく立ち回る妹との対比に苛立ち、妹の自分勝手なふるまいからけんかしてしまう。結婚式を夢見る主人公の姿に共感できる人も多いのではないかと思います。

セットアップ: ウソつきは恋のはじまり

主演:ゾーイ・ドゥイッチ、グレン・パウエル
評価:B
コメント:
仕事かプライベートか?
仕事人間でわがままな上司に振り回され、そのために私生活が全くダメな主人公の男女二人。あるとき偶然に知り合った二人は、お互いの上司をくっつけることで、自分の仕事の負荷を減らそうとする。しかし、恋のキューピット作戦を展開していくうちに自分たちも引きあっていく。

そんな彼なら捨てちゃえば?

主演:ベン・アフレック、ジェニファー・アニストン
評価:B
コメント:
複数のカップルの恋愛が同時進行して描かれていく。
中心となるのは、相手からのシグナルをどのように解釈していくのかということ。主に以下のあるあるシチュエーションが描かれていく

  • 彼が電話をかけてこないとき
  • 彼がなかなか結婚を申し込んでこないとき
  • 彼女がなかなか一緒のベッドに入ってこないとき
  • 彼が浮気をしているとき

相手のこうした行動をどうやって理解したらいいのかを主人公たちが実際に振る舞うことで描いている。相手が自分のことをどのように思っているのか、行間を読んでしまうあたり、同感できる人も多いのではないでしょうか

 

た行

チャックとラリー おかしな偽装結婚!?

主演:アダム・サンドラー、ケヴィン・ジェームズ
評価:A
コメント:
チャックとラリーは消防隊員として数多くの試練を耐え抜いた親友同士。
ラリーは死別した妻の年金分を子どもに移すことを忘れていた。しかし、ラリーがすぐに結婚できるようであれば、死別した妻の年金分はまだ子どもに移すことが可能だという。しかし、問題は結婚相手が身近にいない。そのため、親友でありプレイボーイのチャックに、ホモとして偽装結婚してもらうように頼み込む。こうしてヘテロの人間がホモとして生活することになる。
ホモやヘテロといった性的嗜好を超えた人間愛が美しい。

トゥー・ウィークス・ノーティス

主役:サンドラ・ブロック、ヒュー・グラント
評価:C
コメント:
価値観が違う男女が歩み寄る姿を描いている。やり手の女性弁護士の主人公が、軽薄で全く反対の価値観を持つ経営者の男性のもとで働くうちにお互いに魅かれていく話。

 

は行

バウンティー・ハンター

主演: ジェニファー・アニストン、ジェラルド・バトラー
評価:A
コメント:
アクション風ラブコメ。
離婚以来、相手に対する怨念を持ちながら生活している夫婦が、事件に巻き込まれる中で過去の過ちに気付き寄りを戻す映画。
裁判所への出頭命令を無視した元妻を捕まえるという仕事を大喜びで引き受けた夫。しかし、二人は犯罪組織に追われることになる。
アクション映画の中にラブコメ要素があるため、スリリング感も感じることができる。

ブライダル・ウォーズ

主演:ケイト・ハドソン、アン・ハサウェイ
評価:B
コメント:
女同士の結婚をめぐる争い
昔からの親友の主人公二人は子供のときからNYのプラザホテルで結婚するのが夢。しかし、二人ともちょうど同じときに恋人から求婚され、プラザホテルで結婚式の予約をするが、手違いで同じ日になってしまう。二人ともお互いを花嫁付添人にしたいため、どちらかが結婚式を、次にホテルが空いている3年後に延期しなければならない。大の親友だった二人はこれを機に、戦争になる。
若干やりすぎの面はあるが、女の意地というものがどういうものなのかが理解できる

ブライズメイズ 史上最悪のウェディングプラン

主演:クリステン・ウィグ
評価:C
コメント:
恋愛と友人をめぐるドタバタ劇。
自分で経営していたケーキ屋さんも失敗、恋愛も変な男に利用されてしまっている主人公が親友の結婚の花嫁付添人を勤めることになる。親友の女友達を中心に結婚式の準備をすることになるが、そこに、何でも自分で計画したい嫌な女が登場。その女と、どちらが花嫁と親しいか、誰が結婚式の計画の主導権を握るかでもめ、主人公は精神的に参ってしまう。
主人公のダメっぷりに見ていて恥ずかしいシーンもあるが、この「嫌な女」はどこにでもいるのではないでしょうか。

ブリジット・ジョーンズの日記

主演:レニー・ゼルウィガー、コリン・ファース
評価:A
コメント:
小太りで不器用な女性が人生の歯車を戻そうとする物語り。上司と恋に落ちた主人公だが、上司が浮気性でアメリカ人女性と婚約してしまう。そんな中、それまで悪口をいっぱい言っていたマークと再会し、彼の別の面を発見していくという話。外面の振る舞いによって人間はどれだけ誤解されやすいのかがうまく描けている。

ブリジット・ジョーンズの日記 ダメな私の最後のモテ期

主演:レニー・ゼルウィガー、コリン・ファース
評価:A
コメント:
「ブリジット・ジョーンズ」三作目。第二作目から十数年後の話しを描いている。ブリジットは40歳を超え、独身、恋人なし。誕生日も一人ぼっちで過ごすという少し寂しい生活。そうした中、彼女がプロデューサーをしているテレビ局の同僚とお祭りに行ったところ偶然素敵なアメリカ人の起業家と出会う。同時に、かつての恋人のマークともよりを戻しかける。そんな中、なんと妊娠。しかし起業家とマークのどちらが父親かわからず、そこからブリジット定番の、すこしネジのはずれた行動が始まる。

ポリーmy love

主演:ベン・スティラー、ジェニファー・アニストン
評価:B
コメント:
リスクマネージャーの主人公は、自分の人生においてもリスク評価を基礎にして行動するタイプの男性。しかし、新婚旅行の初日、妻の浮気を目撃してしまう。しかしあるパーティで、自由でリスクなど全く気にも留めない女性に出会う。
恋とは数字では測れないということを体現した映画。

 

ま行

無ケーカクの命中男/ノックトアップ

主演:セス・ローゲン、キャサリン・ハイグル
評価:B
コメント:
無計画の主人公がディスコで偶然出会った女性と一夜を共にする。しかし、偶然にも女性が妊娠してしまい、性格的にも人生観においても全く異なる男女が互いに歩み寄っていく。
典型的な男性の無計画さ・適当さと典型的な女性の口うるささがうまく描かれている。男女ともに、見ていて心当たりのあることもあるのではないか。

 

ら行

ラブ・アクチュアリー

主役:ヒュー・グラント
評価:C
コメント:
イギリス総理大臣と官邸の雇われ人を始め、様々な年齢と立場の男女の恋の物語を平行して語るという形式をとっている。恋の形はいろいろなものがあるというのがメッセージ。
それぞれのストーリーは興味深く語られているが、1つ1つのストーリーを深く掘り進むことがないのがネックでもある

ラブ・アゲイン

主役:スティーヴ・カレル、ライアン・ゴズリング、ジュリアン・ムーア、エマ・ストーン、マリサ・トメイ、ケヴィン・ベーコン
評価:A
コメント:
おしゃれという言葉自体をどこかに置き忘れてしまった中年男性が妻との別れを契機に男としての自信を取り戻していく話。
ダサださの服装を着ていた主人公が、ある男性とバーで知り合ったことから、彼のアドバイス通りに服装や振る舞いを変えていく。妻が空気のような当たり前の存在となって、ファッションに気を使わなくなった中年以上の男性をうまく描いている。

 

わ行

ワタシが私を見つけるまで

主役:ダコタ・ジョンソン、レベル・ウィルソン
評価:A
コメント:
彼氏との長く付き合っているために夢を諦めてしまった自分を見つめなおそうと、主人公は彼氏に交際関係の休憩を申し出る。しかし、休憩が終わって彼氏のもとに戻ると、彼氏に、別の人が見つかったということを告白される。新しいシングル生活になかなか慣れない主人公は、パーティ好きな女友達とともに、シングル生活の中で心の平穏を見つけようと必死に頑張る。
卑猥な表現が多いが、主人公の不安な状況は理解ができる。主人公の周りの人物にも焦点が当てられ複数のストーリーが平行に進むため、飽きない作りとなっている。

 

その他

31年目の夫婦げんか

主役:メリル・ストリープ、トミー・リー・ジョーンズ、スティーヴ・カレル
評価:B
コメント:
老夫婦が昔の愛を取り戻す物語り。スキンシップすらなくなった老夫婦が、ある有料相談に通うようになり、何が原因で、何をすれば昔の恋人のように戻れるのかを探っていく。結婚している人は、こうなる前に何か手を打ちましょう。

Lying to Be Perfect

主役:ポピー・モンゴメリー
評価:B
コメント:
雑誌の編集部で働く主人公は、小太りの見た目が災いして、周りからコラムの執筆を任せてもらえない。そのため彼女はいつかベリンダ・アップルという完璧な見た目の女性を捏造し、女性の悩み向けのコラムを執筆するようになる。しかし、このコラムが超人気になり、アップル執筆の披露会が開かれ、ベリンダの真の正体がバレそうになる。他方で、スタイル抜群の魅力的な男性が彼女の前に現れるが、彼も当初はベリンダと知り合うために彼女に近づいていたことがわかる。こうした中で、仕事でも告白とウソの間で引き裂かれ、恋でも自分に正直になれない、不器用な女性の姿がリアルに描かれている。

ラブコメと一言で言っても、男性の視点で描かれたラブコメもあれば女性視点のラブコメもあります。また、コメディ的要素がどれほど入っているかによってもバリエーションが出てきます。しかし、どれも面白いので是非見てみてください。

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