読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

元コンサルタントな歴史家―ドイツから見た日本

大学で近代日独軍事史を研究する伊藤智央のエッセイ。ドイツと日本に関する批判的な評論を中心に海外生活(留学や移住)の実態をお伝えしています。その際には元戦略コンサルタントとしての経験も踏まえてわかり易くお伝えできればと思います。

テレビゲームから生まれたリアル映画ベスト/ワーストランキング

メディア メディア-テレビ・映画

映画を作るためには、ネタ探しが大変です。そのため、すでに世の中にあるネタをもとに映画がつくられることが往々にしてあります。そうした元ネタとしては以下のようなものがあるでしょう。

  • テレビゲーム
  • アニメ・マンガ
  • 小説
  • 昔話
  • テレビドラマ
  • 昔の映画

その中で、実写化、CG化を行うのに1番難しいのは、ゲームとアニメ・マンガではないでしょうか。というのも、これらのフォーマットを実写/CG映画へと変換する際に、かなり脚色が必要となることがあるからです。

映画化の難しさ

その難しさとは以下の2つの点に存在しています。

  1. 非現実的なシーンの映像化が難しい
  2. 2時間弱の映画にするにはストーリーの補完が必要

①映像化が難しい

例えばドラゴンボールを見てみると、空を飛んだり、気のオーラを出したりしている様子がありますが、これらを3次元にすると、どうも子供っぽい印象を生み出します。

ゲームやアニメ・マンガでは、現実では表現できない動きや現象を描いていることが多いため、それを実写にしようとするとCGに頼らざるを得えません。

しかし、非リアルなシーンをリアルなシーンに組み込むことはそう簡単ではありません。

ゲームやアニメ・マンガでは、非リアルなシーンがあっても、「マンガ/ゲームだから」と簡単に受け入れられます。

しかし、リアルさを前提とする実写では、アニメ・ゲーム調の非リアルなシーンをリアルに見せることに失敗している場合が多くあります。

②ストーリーの補完・改変が必要

ゲームの場合、自分が操作するから面白いのであって、人がゲームしているのを見ていても面白くない場合があります。しかし映画の場合、自分は操作できないので、映画化するには、別の人がプレイしているのを見ているだけでも面白いと思えるようなストーリーが必要となります。

例えばドラクエにしても、ひたすら敵を倒してお金や経験値をためたり、隠れた武器を見つけたりする面白さは、映画化では失われます。雑魚戦をひたすらやっている映像など誰も観たくありません。

またマンガにしても、映像化してしまうと30分ほどしかもたないものもあります。例えば、1回読み切りになっているようなマンガです。

そうした場合には、マンガのストーリーをそのまま持ってくるのではなくて、新しくストーリーを作ったり、既存のものを改変する必要があります。それも、元の世界観を維持しつつです。

しかし、しっかりとストーリーを作りこむということに失敗している作品は多くあります。

*こうした観点からみると格闘ゲームの映画化は、最も難しい部類に入るでしょう。というのも、格闘ゲームのメインは戦うことで、ストーリーはほとんどないに等しいといっていいからです

実写・CG映画ランキング

ここでは、上の点でうまく映画に成功している/失敗していると思った映画をランキング形式で挙げています。是非、次の映画選びに参考にしてください。

悪かった映画ワースト3

第3位:バイオハザード(実写版)

元ネタ:バイオハザード
コメント:
オリジナル主人公アリスが、その抜群の戦闘能力を生かして、ゾンビウイルスを製造したアンブレラという大企業と戦うストーリー。
戦闘シーンが多く、ストーリーに面白みが感じられない。失敗したリメイク作品。そのため、元からのバイオハザード(ゲーム)ファンも、映画からバイオハザードに入った人たちにも魅力的ではないのではないでしょうか。
このアリスシリーズは、これまでに計6作作られています。

  • 『バイオハザード』(2002年)
  • 『バイオハザードII アポカリプス』(2004年)
  • 『バイオハザードIII』(2007年)
  • 『バイオハザードIV アフターライフ』(2010年)
  • 『バイオハザードV リトリビューション』(2012年)
  • 『バイオハザード: ザ・ファイナル』(2016年)

第2位:TEKKEN -鉄拳-

元ネタ:鉄拳
コメント:
政府が崩壊し、財閥が支配する未来世界。スラムに住む主人公、風間仁は三島財閥によって母を殺され、その復讐のために、財閥が開催する格闘トーナメントに参加する。
戦闘シーンはやはり実写ということもあり、ゲームとは程遠い迫力。ただただ見ていて疲れる。残念な実写化の典型。
実写版『ストリートファイター』(1994年)と同様に、やはり格闘ゲームを映画にするのは無理があるのではないか。

第1位:ファイナルファンタジー

元ネタ:FF
コメント:
2001年公開のフルCG映画。映画全編にわたってのCGということで当時は話題になったが、ストーリーは見るに堪えない。
謎の隕石から来た生物「ファントム」を倒すために科学者たちが対抗兵器を研究。主人公たちはその際に「融和波動」という現象を発見。ファントムを倒すために、この波動を持つ8つの生命体を見つけ出そうとする。
ストーリーは、この3文以上でも以下でもない。

良かった映画ベスト5

第5位:トゥームレイダー1&2

元ネタ:トゥームレイダー
コメント:
アンジェリーナ・ジョリーによる実写映画。
遺跡に眠る古代の宝をめぐって、女主人公ララ・クロフトが驚異的な身体能力と知能を駆使して解明していく。殺しもいとわない敵、謎の力を秘めた古代の遺物、ステルス性を兼ね備えた主人公のせめぎあいが見どころ。
『インディアナジョーンズ』(映画)のような秘宝探しと、『メタルギアソリッド』(ゲーム)のようなスパイものとが融合した作品。
実写なので、ゲームのような動きは無理だが、それでもよくゲームの世界観を伝えている。

第4位:ファイナルファンタジーVII アドベントチルドレン

元ネタ:ファイナルファンタジーVII
コメント:
FF7のその後を描く。
クラウドは、エアリスを失い、戦うことを避けて教会に暮らすようになっていた。しかしある日、謎の3人組に襲われる。彼らは、かつての宿敵セフィロスの思念体、つまりセフィロスの意志に従って行動するものたちであった。
私自身は、FF7をプレイしたことはなく、主人公クラウドについてはその存在を知っていた程度。それでも、ストーリーは十分楽しめる。とりわけ、セフィロスとの戦闘シーンは鳥肌もの。

第3位:バイオハザード(CG版)

元ネタ:バイオハザード
コメント:
バイオハザード2の主人公レオンが中心となる。
『ディジェネレーション』(2008年)とその続編『ダムネーション』(2012年)がある。
人間をゾンビに変えるT-ウイルスや人間に寄生する生物兵器「プラーガ」をめぐるストーリー。ゲームをしたことがある人はもちろんだが、ゾンビ系映画が好きな人にもおすすめ。
ちなみに、第3作目の『ヴェンデッタ』が2017年春に公開予定。

第2位:サイレントヒル

元ネタ:サイレントヒル
コメント:
何も知らずに元炭鉱町のサイレントヒルにやって来た男女が、別の次元へと変転する街の中で必死に生き延びようとする。
尋常ではない化け物が襲いかかる中、ほとんど武器もなく逃げまどう恐怖感を見事に伝えている。ゲームも怖かったけど、映画もやはり怖い。

第1位:キングスグレイブ FFXV

元ネタ:ファイナルファンタジー15
コメント:
FF15のストーリーの直前の話し。主人公は、無名の特殊部隊兵士ニックス。
敵国との戦闘に疲弊した特殊部隊は国王への不満を募らせる。そうした中、降伏文書調印式を前にしてニックスは、敵部隊がだまし討ちを計画していることに気付く。
魅力は何と言っても、展開の速い戦闘シーン。通常の戦闘とは違い、剣を投げて、その剣に瞬間移動する形で移動するので、スピード感がある。
ストーリーもよく練られていて、どんでん返しが何度もあり、見ている人を飽きさせない。FF15自体の宣伝も兼ねる映画だが、FF15に興味がなくてもこれ自体で話しが完結しているため、楽しめる。

関連する記事