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元コンサルタントな歴史家―ドイツから見た日本

ドイツの大学で歴史を研究する伊藤智央のブログ。ドイツと日本に関する批判的な評論を中心に海外生活(留学や移住)の実態をお伝えしています。その際には元戦略コンサルタントとしての経験も踏まえてわかり易くお伝えできればと思います

海外在住者がブログを書くときに注意すべき強み・弱み

ブログを継続的に書くことは、案外難しいことです。

毎日、読んでる人にとってためになるようなネタが次々と思い浮かぶわけでもありません。何か伝えたいという強い気持ちがなければ続かないのは確かでしょう。

では、そうしたブログを海外に住みながら日本語で書くことの意義はどこにあるのでしょうか?実際、ブログを書いていると海外在住の強みも見えてくるのですが、海外からでは制限もやはり存在します。

海外での気楽な生活

「海外」という強み

①多くの人とは違う視点

海外に長く住んでいると日本とは勝手が違います。そのため、日本にいると当たり前に思えることに対しても改めて考えさせられることがあります。そしてこれがブログのネタになります。

例えば、日本の時事ネタに対して、海外事例をもとに別の視点から説明してみたり、日常生活を紹介したりということです。

ただ日常生活といっても、海外生活の詳細な話を書いても、日本在住の読者にとっては面白くない話になってしまいます。例えば、ドイツでの事務手続きや生活の知恵などです。

特定の国の在住者にしか興味がないテーマだと、そもそもターゲット層も小さすぎますし、そもそも、現地語で調べたほうが早いので、個人的にはどれほど意味があるのかは疑問です。もちろん、在外邦人の多い国の場合は別です。

ちなみに国別の在留邦人数は以下の通りになっています。

国別、海外日本人数

出典:2016年10月1日現在 外務省「海外在留邦人数調査統計」をもとに加工作成*1

こうしてみると、アメリカの42万人は突出していますが、それ以外の国の場合、せいぜい15万人が限界です。この数字を多くと見るか少ないと見るのかは、個々人によって変わってきます。しかし、私の感想としてはやはり在留邦人だけでは数として少なすぎるので、「日本」を意識した上で書かないと海外日本人の単なる内輪の話しに終わってしまうのではないかと思います。

個人的に好きではないのは、出羽の守的切り口です。「日本では~、○○国では~」と言われても、「だからどうした?」と思ってしまいます。その差をきっかけにして、その原因をより掘り進めたり、何かメッセージを出していくところに、書き手の個性が出てくるのではないでしょうか。

これは、そう簡単にはできることではないですし、私も常にできているわけではありません。

②語学のバリアを生かした翻訳

語学力を利用して、現地の情報を翻訳してブログにしている人もいます。

個人的には、情報を右から左にそのまま流すことはしたくないと考えており、なるべく海外の情報に何か自分の経験や意見を加えたり、加工をしようとしています。そのため、私は翻訳は行いません。

翻訳された海外ニュースに対する需要があることは確かなので、PVを稼ぐためには、翻訳も有効な手段だとは思います。

ただ、今後、機械翻訳が発達してネット情報の単純な翻訳だけではPVは稼げなくなるのではないでしょうか。そうなると、ネット情報だけではなく、なかなか活字化されていない日常生活のことを翻訳して紹介するということがより大切になってくるでしょう。

「海外」という弱み

ただ、海外在住ゆえのマイナスも少なくありません。

①日本の時事ネタが書きずらい

日本の時事ネタに付いていけないことがあります。

確かにニュースサイトで日本のニュースはチェックできますが、日本との距離感から、日本のニュースを身近に感じないことも多くあります。

そして時事ネタは、短期的であってもPV数をやはり稼ぎやすくなっています。

②アフィリエイトがしにくい

商品のアフィリエイトをしようにも、日本の物が手に入りにくいためにレビューのしようがありません。そのため、アプリ系のアフィリエイトは可能でしょうが、アフィリエイトの可能性は一般的にかなり限定されてしまいます。

旬のネタについては、日本にいないため、その商品を使った感想も書けません。*2そして、そうこうしているうちにその波は過ぎ去ってしまい記事にすることもできません。

多くのブロガーが憧れたり、思い描いているのは、アフィリエイトで月何十万も稼ぐことと思います。不労所得として「毎月、自動的に○○万円が口座に振り込まれます」的な放置系サイトです。

アフィリエイトに制約がかかってくるとなると、多くの人にとってブログの魅力が減ってしまうのではないでしょうか。

強みと弱みを知って、ブログテーマを考える

海外に住んでいるという事実は変更できません。他のブロガーとは居住地が違うという事実から生まれる強みと弱みをどのように活かしていくのかは、その人の腕次第です。

制約は確かにあります。しかし、それを上回るように形で、長所を生かすことはできます。

難易度が高い分、うまくブランディングをすることで、人との差がつけやすいのではないでしょうか。

補足:それでも海外からブログを書く理由

ブロガー自身としてはやはり人とのつながりは大きいです。

ブログで日本語を使って何か書いて、それについてのコメントをもらったりすることで交流することで、日本とつながっているという感覚を得ることができます。日本語環境にいない分、これは自分の中でかなり大きいです。

ブロガー同士の交流においても、ブログという共通の趣味でつながってるから心が通じる気がして安心できます。

ということで、海外からブログを書くということについて考えてみました。他にもブログ関連で記事を書いておりますので、ご参照下さい。

関連する記事

*1:海外在留邦人数調査統計 統計表一覧 | 外務省

*2:アプリだと書けるかもしれません