元コンサルタントな歴史家―ドイツから見た日本

ドイツの大学で歴史を研究する伊藤智央のブログ。ドイツと日本に関する批判的な評論を中心に海外生活(留学や移住)の実態をお伝えしています。その際には元戦略コンサルタントとしての経験も踏まえてわかり易くお伝えできればと思います

英語リスニング力が鍛えられるおススメYoutube動画

英語リスニング力を鍛えようとしても、テキスト内容がつまらなかったり、興味のない分野であれば、勉強のやる気も起きないため、なかなか英語の上達ははかどりません。

そのため長期的に英語力を伸ばしていく場合には、どのような教材で勉強するのかが重要となってきます。

今回は、ビデオブログ(Vlog=Video + Blog)と呼ばれる分野で、英語で面白く日本のことを紹介しているYoutubeチャネルを紹介します。

日本のことを扱う動画が教材として優れている理由

なぜ日本のことを扱っている動画が英語を学ぶために効率的な教材なのかということには2つの理由があります。

それは利便性と興味心という二つの言葉で表されます。

利便性

1つ目は、動画の中で使われている内容が、すぐに使えるものであるということです。

例えば、「わんこそば」や「和牛」というテーマの動画には、日本語話者として自分が日本のことを説明する場合に使える表現が詰まっています。遠い外国のテーマに関する表現よりも、日本に関する表現のほうが、実際の会話で使うことが多いでしょう。

興味心

2つ目は、テーマ自体が身近なものであるために、興味も出やすいということです。

確かに外国のことをテーマとしている動画も興味深いですが、その場合、情報に対して受け身になりがちです。

アメリカのことを紹介している動画を見ても、「ふーん、なるほど」と受け身の学習になってしまいます。

しかし自分が知っているものが扱われている場合、それも別の角度から扱われている場合、伝えられる内容に対して反論や同意ができるために、ある程度相互方向的に情報をやり取りできます。インターアクションが可能です。

つまり、動画を見るという受動的な行為でありながら、自分の意見を交わらせることができるため、よりアクティブに勉強できるのではないでしょうか。

ただ、英語で日本での生活を紹介している動画がすべて、教材として役立つかというとそれは疑問です。中には、話の流れがよくわからず、つまらないものも多くあります。しかし、構成から映像効果まできちんと作りこんでいる動画もあります。

ここでは、そういった作りこまれているおススメ動画ブログを3つ紹介していきます。

Abroad in Japan: コメディ調の日本紹介

このチャネルではイギリス人青年が見た日本を紹介しているのですが、まじめな文化紹介に、ギャグがところどころ入っています。とりわけ、彼のブリティッシュ・ユーモアが魅力的です。

内容は、自分の生活@日本の赤裸々な紹介です。

イギリスの食べ物と日本の食べ物を紹介したり、自ら旅行したりしてその土地の魅力を紹介したり、日本語学習者向けに日本のことを英語で説明しています。

しかし、単なる紹介ではなく、視聴者を楽しませるためにいろいろな工夫がなされています。その1つが、彼の友達たちで、キャラが立っています。

彼らは英語が出来る人、勉強し始めた人というように様々ですが、ユーモアな人ばかりで、見ていて飽きません。

すべてのエピソードが面白いのですが、ここでは特におすすめのエピソードを紹介してみます。

イギリス訛りの日本人

このビデオでは東北での旅館体験を紹介しているのですが、冬の温泉を楽しんだり、米沢牛の工場を見学したりしています。

ところどころに入るギャグに加え、見ている側も旅館・温泉や米沢牛を体験しているかのような錯覚を覚えるように、しっかりとした作りになっています。

イギリス英語訛りでかなり英語上級者の日本人友達が同行者です。

英語初心者の面白い人①:コメディ?

次のビデオでは単に自分の新しい家を紹介するというだけなのですが、なぜか面白い。特に、ドア前のカメラの映像で遊ぶあたりの着眼点が新鮮です。

ここでの共演者は、英語勉強中の友人で、これほどエンターテインメントが効いてくると、英語の勉強のための視聴ということを忘れてしまいます。

英語初心者の面白い人②:居酒屋のノリ

「これって居酒屋のノリやん」っていうビデオです。

日本語学習の仕方を紹介しているので、一見、英語勉強中の日本人には関係なさそうに見えますが、英語の勉強にもなります。

彼のビデオのいいところは、居酒屋のノリのような気軽さで英語を勉強できるところです。「勉強」というよりも、ただ「居酒屋でしゃべってる」という印象を与えるように作りこまれています。*

*実際には、かなり構成を考えて、編集がされていると思われます

英語初心者の面白い人③:チョコレートの食べ比べ

ヨーロッパのチョコレートと日本のチョコレートの食べ比べです。

基本的には彼の友達(日本人)がメインで映り込んでいるのですが、イギリス人の彼は友達の英語を訂正したり言い直したりしています。

ネイティブの発音や表現ばかりを聞くのもいいですが、日本人が話した英語が訂正されているのを聞くと、日本人としては参考になるのではないでしょうか。

ONLY in JAPAN:日本人でも体験したい旅行や食べ物メイン

インド系アメリカ人*による日本紹介チャネルです。旅行に行ったり、珍しい食べ物を食べたりする動画がメインとなっています。

*発音はインド訛りが入っていないので安心してください

日本人の私でも、関心はあってもまだ体験したことのないことを紹介していて、楽しめます。上で紹介した「Abroad in Japan」の彼よりはまじめなキャラクターですが、シンパシーを感じさせるような話し方が魅力的です。

ここでは、ためになると私が思った動画を紹介してみます。

寝台列車で島根旅行

東京から出雲までの寝台列車の体験レポートです。いつか寝台列車を試してみたいとおもっていたので、非常に参考になりました。

列車から見る映像もきれいで、まるで自分が旅行しているような気分になれます。

巨大いちご

1個1000円もする巨大な白イチゴを試食しています。

日本におけるイチゴの種類についても解説してくれており、「なるほど」の一言につきます。白イチゴ、知らなかったけど、食べてみたい。

札幌ラーメン

札幌のラーメン横丁を食い倒れしています。

札幌といえば味噌ラーメンというイメージしかなかったのですが、是非、札幌に行ったら訪れてみたいと思える動画です。

Ramen Adventures:ラーメンマニアによるラーメン食べ歩き

ブライアンが日本のラーメン屋を食べ歩きます。たまに海外にも行きますが、基本は日本がメインです。

ラーメンが好きな人はラーメン店の情報も仕入れることが出来ると同時に英語の勉強もできます。

ビデオを自撮りしているブライアン、見ているだけでも彼がどれだけラーメンを愛しているのかが伝わってきます。ラーメンに関する知識も相当豊富で、一風堂主宰のラーメン・コンテストに審査員としても呼ばれています。

このビデオを頼りに、ラーメン店巡りができます。

ところで、このブライアンがところどころに発する日本語がとても面白い。ツボにはまります。

まとめ

以上、いかがでしたでしょうか。

こうした動画で英語を勉強すると、日本のことを英語でうまく説明できるようになりますし、自分の生活と直結したテーマなので、面白みをもって英語の勉強ができるのではないかと思います。

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