元コンサルタントな歴史家―ドイツから見た日本

ドイツの大学で歴史を研究する伊藤智央のブログ。ドイツと日本に関する批判的な評論を中心に海外生活(留学や移住)の実態をお伝えしています。その際には元戦略コンサルタントとしての経験も踏まえてわかり易くお伝えできればと思います

なぜ外国の歴史を勉強するのか?歴史家が考える4つの意義

学校でも大学でも遠い外国の歴史を勉強することがありますが、

そのように地理的にも時間的にも離れた地域の話をどうして勉強しなければならないのか?

と疑問に思ったことはありませんか?

外国史を扱う歴史家も、

  • 「どうして、そんなことを研究してるの?」
  • 「そんなことを研究して、どんな(現代的)意味があるの?」

という質問を受けることがあります。

そうした疑問を抱くことは当然でしょう。遠い異国の過去の話しなど、自分には関係ないように思えるからです。

「海外の歴史は教養のためだから」という一言で片づける人もいるかもしれませんが、「教養」という言葉はあまりにも曖昧です。そのため、ここでは「教養」という言葉を使うことなく、上記のような素朴な疑問に答えるため、「遠い国の過去の物語り」を勉強することの意義について、私がこれまでの学問生活の中で考えてきた一つの説明を提示したいと思います。

*以下では、国単位で説明していますが、これは説明を簡単にするためです。以下の説明は、「国」という言葉を別の言葉におきかえていただければ、一国史という枠に縛られない研究にも当てはまります

**以下ではあくまでも理念型を説明しています

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【体験談】博士論文を2年以内に提出するための具体的方法

私はドイツの大学で博士論文(歴史系分野)を提出しましたが、合計で1年11か月を要しました。

博士論文提出後にも口頭試験や、国によっては出版*1という条件をクリアして初めて博士号が授与されますが、一番の難関は論文を執筆することです。ここで10年費やしたり、挫折してしまうことも多いでしょう。

ということで、私が博士論文を提出するまでに実際に行ったテクニックをまとめて紹介することで、執筆を予定している、もしくは現在、博論に取り組んでいる人の参考に供したいと思います。

*1:ドイツの場合

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仕事上の夢を現実に変えるための具体的なテクニック

仕事上で夢を持っている人は多いと思います。夢といってもいろいろなものがありますが、組織の中で出世したり、就職や転職で自分のしたかった仕事を得たり、自営業であれば特別な案件を獲得したり、ということがあるでしょう。

しかし、夢とは、その言葉の通り、なかなか実現が難しいものです。

そこでここでは、どのようなことをすれば実際にこの夢をかなえられるのかについて、1つのアプローチを説明したいと思います。その際には、希望ポストやマーケットポジション、希望案件の獲得を念頭に話していきます。

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【これだけ覚えれば十分!】プレゼンで使えるパワポ・ショートカット3選

プレゼンをPCで行う場合、もちろん内容も重要ですが、うまく機器を操作できるかどうかで、発表内容への印象も変わってきます。手際のよい発表を行うためには、ショートカットのマスターが必須になってきます。

手際のよい発表は、見ていても気持ちがいいだけでなく、例えば素早く画面を切り替えることなどで、聴衆の待ち時間を減らして満足度を向上させることができます。

ここでは、日常的にプレゼンをしている私が、最も使えるショートカットを3つお教えします。

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プレゼンで緊張し過ぎないための3つの方法

大人数であれ、少人数であれ、人前で何かを話すときに緊張することは普通のことです。

しかし、過度に緊張すると、話したいことがうまく表現できず、自分の伝えたいことが十分には伝わらなくなります。加えて、緊張が聴衆に伝わり、話している内容への信頼感も薄らぎます。

私も、特に外国語で発表する前には、先走っていろいろなシナリオを考えてしまい、無駄に緊張しすぎてしまう傾向があります。一般的に、「うまく発表したい」という気持ちが強ければ強いほど、失敗という最悪の事態を想定するため、緊張してしまうのではないでしょうか。

しかし私は、ある時から以下のことを心がけるようにしました。その結果、緊張を適度な範囲に収めることができるようになりました。

ここでは、私が実践している、そうした方法を紹介します。

*ここでは発表を念頭に置いて説明していますが、挨拶や面接でも通用するので、是非、参考にしてみて下さい。

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