ドイツ語を勉強していると気になるのが、「自分はどの語学レベルにいるのだろうか?」ということです。自分のレベルを測る手段としては、ゲーテ・インスティテュートの試験や独検という手段がありますが、もっとお気軽にレベルを測る手段があります。
それは、単語量で測定する方法です。
この方法で測定できる語学レベルは、文法知識といった能力を測定していないため、あくまで目安程度です。しかし、自分のレベルが目に見えると勉強のやりがいも出るというものです。
ただ、単語量から語学のレベルを推測するためにはまず、語彙量と語学レベル(GER*1における基準)の対応関係を知っている必要があります。
その基準は以下の通りになっています。
レベル(GER) | 単語量(概数) |
A1 | 500 |
A2 | 1100 |
B1 | 1800 |
B2 | 2600 |
C1 | 3500 |
C2 | 5000 |
出典:Die Niveaustufen des Gemeinsamen Europäischen Referenzrahmens
しかしどうやって単語力を測定できるのでしょうか。ここでは簡単に語彙量を測定できるサイトを3つ紹介します。
同・対義語の知識から測定
まず最初に試したサイトは以下のものです。
最初の画面(左下画像)で「Start」を押してから、出てくる単語の同義語(Synonym)もしくは対義語(Antonym)を、4つの選択肢の中からクリックしていきます。きわめてシンプルな形式で、こうした質問が5分ほど繰り返されます。
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テストの最後には、推定の単語量と、上位何%に属しているのかが表示されます。私の測定結果を貼っておきます。
感想
このサイトは、手軽にでき、かつ簡単すぎず、結果もわかり易くなっています。最後にはコメントも出てきて、ゲーム感覚で出来ます。(上の私の結果だと、ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ・レベルになっています)総合的に見るとおススメといえます。
- お手軽度:A(A:良い、B:どちらともいえない、C:悪い、以下同様)
- 楽しさ:A
- 信用度:B
- おススメ度:A
ただ、わからない場合に消去法で適当に答えると、実力以上の結果が出てしまうという感想も、読者の方からいただいています。
簡易単語テストと自己申告で測定
次に試してみたサイトが以下のサイトです。
こちらのほうが、最初のサイトよりも簡易的に作られており、そのため2分で測定できます。
測定方法は簡単で、最初の2つのページでは、表示された単語のうち、知っているものを選択し、最後のページでドイツ語が母語か否か、またドイツ滞在歴を記入します。
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すると最後に、推定単語量が出てきます。参考に私の結果を入れておきます。
感想
このサイトは、手軽ですが、測定がやや簡略すぎ、「本当にこれできちんと測定できてるの?」という疑問が残ってしまいます。そのため、信用度という意味で、厳しい評価となってしまいます。
- お手軽度:A
- 楽しさ:A
- 信用度:C
- おススメ度:B
穴埋め式
最後にライプチヒ大学の研究プロジェクトから生まれた検定サイトも試してみました。
- Deutsch Produktiv
- Deutsch Rezeptiv
- 所要時間:20-25分
まず「Deutsch Produktiv」を選びます。すると、文が登場し、その文に欠けている単語を記入しています。
こちらのサイトは、制限時間が25分あり、私が実際に試したところ20分かかりました。手軽に、ということからは程遠くなっています。穴埋めする文の数も多く、実際に単語を記入しないといけないのがその理由です。
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そして20分間テストを受けてみると以下のような結果が出てきます。
ここで出てくる結果は、推定単語量ではなく、難易度ごと(頻出単語1000~頻出単語5000)で合格点(正解率=14点以上)に達しているかどうかとなっています。
感想
正確性を期すあまり、推定語彙量が計算される最初の2サイトに比べて、ゲーム性が乏しくなっています。
まず、時間がかかり過ぎます。25分も文の穴埋めをしていると学校のテストのような強制感が出てしまい嫌になります。面倒くさい、というのが正直な感想です。加えて、結果の表示形式が、合格か否かというもので、推定単語量が出ません。「やった。俺って〇〇〇単語も知ってるぜ」という快感が感じられないのです。
ということで、あまりおススメは出来ません。
- お手軽度:C
- 楽しさ:C
- 信用度:A
- おススメ度:C
語学は遊び
ということでいかがでしたでしょうか?
外国語の勉強は単調になりがちです。そのため、単語量測定といった遊びの要素を入れて勉強を少し楽しくしてみてはどうでしょうか。というのも、こうしたテストは学習のマイルストーン(目標値)として、モチベーションを保つのに適しているからです。
ドイツ語の究極の勉強法
ドイツ語勉強の教科書とも言える記事も書いておりますので、こちらも併せてご覧下さい。これを読めば、どのようにドイツ語を勉強すれば効率的に勉強できるのかについて理解が深まることと思います。
*1:Der Gemeinsame Europäische Referenzrahmen