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元コンサルタントな歴史家―ドイツから見た日本

大学で近代日独軍事史を研究する伊藤智央のエッセイ。ドイツと日本に関する批判的な評論を中心に海外生活(留学や移住)の実態をお伝えしています。その際には元戦略コンサルタントとしての経験も踏まえてわかり易くお伝えできればと思います。

【実体験】海外旅行でやってはいけない3つのマナー違反

ドイツ ドイツ-観光

いろいろと海外旅行をしてきましたが、旅先で私だったら不快だなと思う観光客の振る舞いも見てきたり、実際身を以って体験もしたりしました。

「人の振り見て 我振り直せ」という言い回しのように、そうした他人の言動を見るたびに自分も気を付けなければと思います。

ここでは、現地の人や他の観光客に嫌な思いをさせるかもしれない観光客の言動を3つ挙げます。

事例①英語が当然のようにふるまう

これはあるアメ○カ人観光客が、「英語が出来て当然だろ」みたいな口ぶりで振る舞っている姿を日本の百貨店やスーパーで見たことがあるので、挙げておきます。

非英語圏では英語は当たり前ではありません。英語を話せる人もいますが、日常会話は英語ではありません。ですので、現地の人にとって通常言語ではない英語を押しつけることは、他人の家に訪問しておいて、自分の慣習を押しつけているように見えます。英語での対応はどちらかというとオプショナル(Nice to have)と私は考えているので、他国に行って英語が通じるのを当然のように要求している姿は現地文化・慣習を無視した強引さを感じます。

現地の文化を尊重するために、出来る限り、最初に「英語話せますか」の一言は入れるようにしています。そうすることで、相手文化への尊重を示すことが出来ます。加えて、挨拶と感謝の言葉ぐらいは現地語で話せるようにしておくのは相手からのおもてなしに対する礼儀と考えています。

英語が通じなくても、手振り身振りで話したり、絵を描いたりすることでコミュニケーションを図ったり、全く通じなかったりすることも旅行の一つの体験かもしれません。

『ロスト・イン・トランスレーション』という映画が、日本に来たのはいいが、日本語がわからないアメリカ人が日本で抱く「迷子感」をテーマとしていますが、それと同じようにコミュニケーションが出来ないということも旅行でしか味わえない貴重な体験ではないでしょうか。

事例②写真を撮るときに手で不躾なサインを送る

トルコで旅行していたときに私自信が体験したことですが、ある観光地で歩いていると、アジア系の女性に、邪魔だともとれる手の動きをされました。彼女は写真をとろうとしていたらしく、私が写真に入ってしまうようでした。彼女は苦虫を噛み潰したような表情もしていました。*

*手でサインを送るのは誤解される可能性があります。しかし、顔の表情と組み合わせで大体意図していることは通じます。ですので、彼女のしぐさを、「邪魔だ」と言っていると解釈したとしてもそれは誤解ではなかったと考えています。

彼女も観光客ですが、こちらも観光客です。同じ立場として、なぜ邪魔だというようなしぐさをされるのか全く理解できませんでした。写真をとるなら人が通り過ぎるのを待つか、その人が待っているようだったら写真を撮った後に感謝のしぐさをするのが当然と私は考えています。

観光地を独り占めするような言動は慎んだほうがいいです。

写真をとるときは他の観光客の人の動きに注意しましょう

事例③人助けされて感謝の気持ちを見せない

日本で旅行していたときに、あるグループ観光をしていたアジア系の観光客がコンビニで水を探しているようでした。英語の発音があまりにもひどく、店員も全く理解できないようでしたので、後ろから肩を叩いて、「水ならあそこですよ」と英語で教えてあげました。

するとその観光客は振り向くことも「ありがとう」の一言もなく立ち去っていきました。感謝されることを目的に助けたわけではないですが、その後の態度や顔の表情から、当たり前のことのようにとられてしまうと何ともやりきれない気持ちになりました。

何か助けてもらったときにはやはり感謝の一言は欠かせないと思います。急ぐ状況にあることもあるかもしれませんが、この習慣だけは意識したいものです。

感謝の言葉の大切さ

大切なのは誠実さ

以上、自分の体験を基に、海外旅行での振る舞いのマナーを述べてきましたが、ある意味当たり前のことも含まれています。しかし当たり前のことであっても、海外では言葉も違い、ジェスチャーの文化も違うことから、心に余裕もなく出来ないこともあります。

そうしたときどうやって相手に嫌な思いをさせないようにする鍵は、やはり相手の立場にたって誠実な思いをもって接していくことを心がけていることだと思います。そのような考えで接していると、それは態度にも自然と表われて、言葉が通じなくても誠実さは理解してもらえるでしょう。

海外旅行での楽しみは食べ物や建物・記念碑の見物と並んで、現地の人や他の旅行者といった人との交流があります。そうした人との交流を気持ちよく楽しむためにも以上の点は大切ではないでしょうか。

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