元コンサルタントな歴史家―ドイツから見た日本

ドイツの大学で歴史を研究する伊藤智央のブログ。ドイツと日本に関する批判的な評論を中心に海外生活(留学や移住)の実態をお伝えしています。その際には元戦略コンサルタントとしての経験も踏まえてわかり易くお伝えできればと思います

【上級者が語る】単語帳なしでドイツ語を効率的に覚える1つの方法

私はドイツ語の単語帳は買ったことがありません。しかしそれでいて、ドイツへの留学前に上級(C2)レベルまで到達することができました。

はっきり言って、ドイツ語学習のために単語帳は買う必要はありません。そのお金を別のことに振り分けたほうがよっぽど有益です。

というのも、もっと効率的に、かつ楽しく単語を覚える方法があるからです。

その方法とは、自分が使いたいと思う単語を和独の電子辞書で調べ、辞書に残った履歴を単語帳代わりにして単語を覚えていく方法です。

楽しく勉強する方法

オリジナル単語帳の作り方

電子辞書で単語を調べると、その単語は、過去に自分が調べた単語として「履歴」の中に登録されていきます。この「履歴」には、今まで電子辞書で調べた単語が、日付順に出てきます。

このように履歴で現れる単語リストを単語帳として、リストの上から単語をひたすら紙に書きなぐっていくことで覚えていきます。

そうした暗記作業の際に、覚えていない単語はクリックして詳しい意味を確認することになります。そうすると、クリックされた単語は、そのつど一番上に移動します。

この暗記作業によって、知らない単語(=最近調べた単語)は、そのつどクリックして選択するのでリストの上位に表示されるようになります。それに対して、すでに覚えた単語は履歴一覧を見てもクリックしないないため、上に移動することがなく、自動的に下に沈んでいきます

その結果、リストの上には暗記すべき単語が必然的にまとまっていくようになります。

少し古いですが私の電子辞書で見ると、履歴ボタンを押すと、以下のような単語一覧がでてきます。

電子辞書の履歴機能

右上の赤枠で囲っている部分を見てください。

履歴にある単語は600近くあります。そのうち、最初のページに表れている単語は、まだ覚えきれていないものが多く集まっており、次のページに行けば行くほど、すでに覚えたはずの単語が表れてきます。

電子辞書の履歴機能を使うことで、まだ覚えきれていない単語を優先的にチェックすることが出来るようになるということです。

電子辞書とその使い方について、詳しくは以下の記事でも書いておりますので併せてご覧下さい。

このようにしていくと、自分のニーズにぴったりのオリジナル単語帳が出来上ります。そして、このリストを使うことで、既成品にはないような学習効果を得ることができます。

その効果とは、単語の勉強を

  • しなければならない(=ムチ)
  • したい(=アメ)

と思うようになることです。

ムチ:早く覚えないと、リストから消えてしまう

電子辞書の履歴にのっている単語には限度があります。つまり、履歴は常に更新されていきますが、同時に保存できる単語数は数百ほどしかありません。

加えて、履歴が更新されるたびに、リストの上にはまだ覚えていない単語が次々と追加されていきます。

そのため、履歴に保存された単語を毎日、覚えていく必要があります。

さもないと、単語がまだ覚えていないのにすぐにリストの下のほうに埋もれていってしまうため、この勉強法は単語を毎日覚えるためのプレッシャーとしては有益です。

副効用:単調な暗記作業のバラエティが(少しだけ)増える

このように毎日単語の暗記練習をしていくことで、知っている単語の確認と、まだ覚えていない単語の暗記のバランスが保たれます。

つまり、まだ覚えきれていない単語の暗記から始まり、次第に、すでに覚えてしまった単語の暗記に移ることになります。全ての単語を知っていれば、単語帳を開いても頭があまり使いません。すべての単語がわからなければ、覚える単語量が膨大でやる気もなくなっていきます。*1

アメ:自分の使いたいものだけを覚える

語学の醍醐味は、今まで話せなかったことを話せるようになったときに感じる快感です。つまり学習の効果を実感することが、勉強の楽しみです。

既成の単語帳を使うと、自分が使いたい単語ではなく、覚える必要のある単語を覚えることになります。つまり、自分にとって興味のない単語も覚えることになります。

これって楽しいでしょうか?

語学はマラソンです。つまり何年にもわたって勉強しないと使い物になりません。そうした場合、語学を継続して学習するための仕組みが必要です。それも、勉強することを快感と感じるインセンティブが必要です。

自分が話したいことを優先的に覚えるのは、このためです。

自分に近い単語から優先的に覚える

電子辞書をベースにしたオリジナル単語帳で勉強すると、

  • 自分が話したかったけど、知らなかった単語
  • 自分の興味分野に関係する単語

優先的に暗記していくことができます。そして同じような状況に出くわしたときには、その暗記した単語を使うことができます

こうした単語はすべて自分に関係する単語です。

そのため、こうした単語を覚えることで、自分が話したいこと、書きたいことを優先的に覚えて、実際に使うことができます。*2自分の興味がない単語は、実際に使いたいと思うこともないでしょう。

これによって、楽しみながら単語を暗記していくことができます。

勉強法を工夫するだけで上達の速度も違ってくる

語学の学習は、楽しくないことも少なくありません。毎日ひたすら単語や文法を覚えたり、作業的な側面も否定できません。むしろそうした「苦」の面がほとんどです。

しかし、そうした作業は避けて通ることができません。

ではどうすれば、そうした作業を出来る限りルーチンにでき、そして楽しい作業に変えてしまえるのかを考えてみてはどうでしょうか。

ここで紹介した勉強法は氷山の一角です。

紙の本で勉強ばかりするのではなく、実際にドイツ語を話す機会(例:語学学校)を求めたり、資格を取ることを1つの目標としたり様々な方法があるでしょう。そうしたドイツ語勉強のヒントについて、以下の記事も書いておりますので、是非併せてご覧下さい。

関連する記事

*1:もちろん初心者の場合、すべての単語を調べる必要があるので、履歴の単語は新規の単語でいっぱいになります。しかしそれらをすべて覚えていくのはほぼ不可能です。ただ、その一部でも覚えることができれば、ドイツ語の学習において前進と言えるので、すべて覚えるというのではなく、覚えようと努力をするだけでもOKでしょう

*2:加えて、具体的なシーンと絡めて覚えることができるため、単なる暗記と違って、暗記する一番の近道となります