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元コンサルタントな歴史家―ドイツから見た日本

大学で近代日独軍事史を研究する伊藤智央のエッセイ。ドイツと日本に関する批判的な評論を中心に海外生活(留学や移住)の実態をお伝えしています。その際には元戦略コンサルタントとしての経験も踏まえてわかり易くお伝えできればと思います。

【卒業生が語る】東大に入って感じたメリットとデメリット

日本 日本-政治・経済・文化

東大に入ることのメリット・デメリットとはいったい何でしょうか。東大に入れば一体具体的にどの点でその人にとって有利になり、あるいはどのような負の影響をその人に与えるのでしょうか。

卒業生として私が感じたり、周りから聞いたことを基に整理してみました。

東大に入ってそこで学び、卒業することは、いくら東大ということを気にしなかったとしても、その後の人生にそれなりに影響を与えてしまいます。そのために、本当に東大でいいのかを十分に検討したうえで目指したほうがいいのかもしれません。

場合によっては京大も敢えて選ぶということもあってもいいかと思います。もし文系の分野、かつ海外でやっていく場合、東京大学は「東京にある大学」程度にしか認知されていないため、「東大=一番の大学」といったイメージはあくまで日本国内でしか通じないためです。

東大の建築

東大に入るまで

メリット:基礎的な知識が叩きこまれる

受験勉強のために、理系・文系を超えて基礎的な知識を叩き込む必要があります。そうした知識は一度頭に叩きこんでいると、引き出しから出すようにいつでも取り出すことができます。この知識は思考の材料となります。

受験では文系志望であっても理系の知識がある程度要求され、逆の場合も同様です。

こうした基礎知識によって、思考のために必要な基礎がある程度は作られることになります。

デメリット:受験勉強によって他の活動の時間が犠牲になる

①青春の時間

やはり他大学の入試よりも多くの時間を受験勉強にとられる傾向は否めないでしょう。大切な青春時代を勉強で過ごしてしまうために、今になって振り返ると、もっと遊んでもよかったのかなとも思う時があります。

②自分の興味に沿った勉強のための時間

受験勉強は入試に受かることを目標としているので、入試に受かるように勉強計画を立てます。そのため、自分の関心に沿って知識を深めるということが比較的に制限を受けてしまいます。特に東大は文系であっても理系科目、理系であっても文系科目の受験があるため、オールマイティになるように勉強する必要があります。

もっと小説を読みたい、化学を突き詰めたいといった意欲を満たすような活動は制限され、結果として、一つの点で秀でた人材は生まれにくくなります。

東大在学中

メリット:人との出会い

大学内部では研究の第一線で活躍する研究者から生の声を聴け、彼ら・彼女らと人間関係を築けます。そこでは、学会だけでなく新聞やメディアでも発言している人たちの思いといった、普通聞けない話も直接伺えます。

次に東大生という肩書なしでは通常会えないような外部の人とコンタクトをとれるようになります。それはサークルやゼミ活動の一環として話を伺いに行ったり、招待したりといった際に、比較的快く会ってもらえるということです。

デメリット:勘違い野郎を助長

卒業後のデメリットでもありますが、常に「あ~東大なんだ」というある種の威光をもって見られるので、自分が背負っている看板の価値を、自分の価値と勘違いしてしまうことがあります。その結果、ただ受験勉強を勝ち抜いてきただけなのに、「俺は人間としてすげーんだぜ」みたいな天狗的傾向を助長してしまい、人間的に問題がある人間を輩出してしまう可能性があります。

実際に周りに人間的に未熟な人も見ます。

もちろんこれは(元)東大生に限ったことではありませんが、東大に入る・卒業することで助長されるのではないでしょうか。

(補足)メリットかつデメリット:大学時代は女性にとってパートナー選びの最後のチャンス?

2004年から2014年にかけて、東大生に占める女性学生の割合は18-19%前後となっていました。2014年、国内大学において女性学生が全学生に占める平均は約44%となっているため*、東大の女性は圧倒的に買い手市場にあるのではないでしょうか。

ただ東大女性はその学歴ゆえに他大学の学生からは敬遠されることもあるそうです。ですので、「東大」は在学中といえどもメリットかつデメリットとなります。

ただ、彼氏ができるかどうかは本人の資質によるところが大なので、女性比率や高学歴に関係なく、彼氏が出来そうな人は「東大」にも拘わらず出来ているような印象があります。

*出典:『淡青』2015年9月号、21頁

東大を卒業してから

メリット:図書館の利用権

卒業生は東大図書館を利用することができます。調べものをするうえでは、文献の利用可否は死活問題です。

東大には各キャンパスの中心図書館である総合図書館・駒場図書館・柏図書館だけでなく、各学部や研究所の図書館が35もあり、卒業生であれば利用手続きが容易になっています。図書の所蔵数は831万冊(2004年度)*であり、大学図書館としては最大数です。

出典:図書館について - 研究機関としての東大 - 東大ガイド - UT-Life

確かに部外者であっても利用可能ですが、その場合入館手続きが毎回必要となり煩雑です。(総合図書館の場合、)卒業生であれば、入館証をもらえるので、貸出以外は自由に使えます。自由に入館できれば、自分のお気に入りの場所も勝手に決めれるのでホーム感が出ます。

確かに蔵書数で東大に負けない国立国会図書館も一般人として使えますが、使い勝手が断然違います。国会図書館は、全出版図書の蒐集が主となっており、利用が東大図書館に比べて煩雑です。国会図書館は閉架式ですので利用申請も毎回必要ですし。

*卒業生ネットワークが使えるというメリットも考えられますが、個人的にそのようなメリットを享受したことがないので、ここでは割愛します。

デメリット:看板の重み

東大卒というだけで、先入観を持たれてしまうことが多いです。東大相応の地位についていないと「もったいない」と言われてしまったり、「うちとは合わない」「本当にうちみたいなところでも働くの?」と思われ、転職の際にはじかれてしまうことになります。

社会からの期待が大きい分、ネームバリューが裏目に出ます。

*私個人としてはドイツで活動しているので、東大は「東京の大学」程度しか認知されていないことからネームバリューの負担もありがたみもあまり感じません。

(補足)デメリット:高学歴女性は敬遠される?

在学中のデメリットと同様に、卒業後も女性は高学歴ゆえにパートナーとして避けられる場合があるようです。男性としては、女性の学歴のほうが高いと劣等感を感じてしまい、関係がうまくいかないのでしょうか。

参考にした記事(外部サイト):
東大に入るメリットとデメリット
就職・転職において「東大卒」はいいか、悪いか? - 東京大学を卒業しましたが、
東大家庭教師の日々 | デメリットはある?

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