ドイツ語のレベルを初級から中級まで一気に底上げしたいとき、独学以外だとどのような手段で勉強したらよいでしょうか?
ここでは、ドイツ語初心者向けに、ドイツ語を効率的に勉強する方法を紹介したいと思います。
手っ取り早くドイツ語のレベルを上げる方法としてまず思い浮かぶのは、以下の手段ではないでしょうか。
- 語学学校の集団授業に申し込む
- 個人レッスンを受ける
どちらのプランがドイツ語の上達に一番向いているでしょうか?
個人的な体験も踏まえて、私がおすすめするルートは
- 初級の段階では、学校の集団授業をうけ
- 中級以上の段階では、必要に応じて個人レッスンを受ける
という順序です。*1
第一段階:集団授業
私はゲーテインスティテュートに通いましたが、日独協会も伝統がありおすすめです。
通常は、最初にレベルチェックのテストを受けて自分のレベルを教えてくれます。
初心者コースだと、それぞれ一時間1600円から1800円ほどです。
はっきりいって講師の人によって授業スタイルが異なるので、自分にぴったりの先生に出会ったらその人について行きましょう。自分と合わない講師の人がいても、それは相性の問題でもあるので、その場合は躊躇せずに別のクラスに入れてもらうように交渉しましょう。
ところで集団授業の利点は3つあります。
利点①:ディスカッションで鍛えられるドイツ語思考
こうした語学学校では授業といっても講義形式というよりも、ディスカッションという形が多かったというのが私の経験です。
ドイツ語で聞いて、ドイツ語で考えて、ドイツ語で質問・主張するという、いつかは避けて通れないプロセスをまずは否応無くやらされます。初心者であっても、自分のわかる範囲で理解して話すことで、このプロセスを癖にすることができます。最初の時点で、良い勉強の癖をつけておくことは、後になって絶対に役に立ちます。
週に1回か2回程度の参加ですので、ここで受けた刺激をもとに他の時間は独学に費やせばいいでしょう。
そうすると、独学で生じた疑問も授業もしくは授業後にドイツ語で質問するようになります。
利点②:他の参加者から刺激をうける
他の参加者とも情報を交換できたり、人のドイツ語を見て、他山の石もしくは目指すべき目標とできたりします。
語学は一人で勉強してもつまらないものです。言葉はやはり人と話すために勉強するものなので。
利点③:費用
個人レッスンに比べて費用が少なくてすみます。参加者が多い分、講師の方の報酬が参加者一人あたり少なくなるので当たり前ですね。
第二段階:個人レッスン
中級程度までは個人レッスンはお金がもったいないでしょう。
というのも初級者が勉強するプロセスというはスタンダード化されているので、個人に合わせた授業形態は必要ないからです。個人的に困っていて、他の人が聞かないようなマニアックな文法の質問も初心者だとないでしょう。それに初級段階だと他の参加者のドイツ語を聞くこともかなり勉強になります。
ですので、中級以上からは個人レッスンを増やしてもいいでしょう。授業料が集団授業高い分だけ、やはり多くの利点があります。
利点①:贅沢に時間が使える
個人レッスンの一番の利点はドイツ語を話す時間が圧倒的に増えるということです。
そのため、自分の言いたいことが話せ、会話のテーマも自分の興味に沿って誘導することもできます。自分が興味をもっていることだと、やはり話したいという動機が湧いてきます。
利点②:オーダーメイドな授業
語学を学んでいるとどうしても悪い癖をつけてしまうものです。
それは発音の癖であったり、文法をある点で繰り返し間違ったりしてしまうということです。
集団授業に比べて個人授業だと、やはりその癖も丁寧に指摘してくれます。癖は早く直さないともう一生直りません。ドイツ在住の日本人でひどい癖で話す人は山ほどいます。
利点③:自分の関心を深めれる
中級以上になってくると、質問したいことも増えてきます。それは文法だけでなく、表現や文化に関することまでもっとドイツのことを知りたいと思い、かつドイツ語で質問もできるようになります。
そのようなとき、個人レッスンだと十分に質問の時間が存在します。
もちろん自分でどこかで調べてもいいですが、やはり話して聞くという普通のコミュニケーション形式で情報を仕入れたほうが貴重な経験になります。調べるのは誰でもいつでもできるので。
利点④:自主的な学習が可能
個人レッスンだと自分からやりたいことなどを提案できます。
いつかは人の手を借りずに自分で言語能力を磨き続けていかなくてはならないので、主体的に勉強計画を考える上ではいい練習になります。
自分なりの勉強スタイルを確立できるということです。
学習のフェーズに応じた受講形態を考える
私も上記のような手順で勉強しました。つまり、初心者のうちは集団授業を受け、中級レベルに達してからは個別授業を中心にしていきました。
大学とは違って授業にずいぶんお金がかかることに躊躇しましたが、元を取ってやるという意気込みでやれば払ったお金以上のものが返ってきます。
お金を払うことである意味、自分へのプレッシャーにもなります。ぜひとも参考にしてみて下さい。
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*1:初級や中級という言葉は一般的に使われているA1-C2のスケールに則った定義で使っています