ドイツ語を学ぶときに欠かせないのが、参考書です。
ドイツ語はマイナーな言語とはいえ、本屋に行くとたくさんの参考書があり、どれを選べばよいのかわからないことも多いと思います。しかし、うまく作りこまれた参考書を使うことは、ドイツ語を効率的に上達させるカギといえるほど、参考書は重要です。
そこで、2年でドイツ語を独学でマスターした私が、ドイツ語学習の入門に最適の参考書を紹介したいと思います。
私の経験(2年間の独学でC2レベル(=独検1級より上のレベル)到達)から、ここで紹介する参考書を使えば、独学であっても初級レベルからドイツ語をかなり上達させることができます。
是非参考にしてみて下さい。
参考書の種類
「ドイツ語を勉強する!」といっても、
- 文法
- 読解
- 単語暗記
- リスニング
といったように、ドイツ語学習にはさまざまな側面があり、それらを組み合わせて勉強する必要があります。そのため、それぞれの方法に適した参考書を買う必要があります。
そこで、参考書を以下の目的別に最も使いやすい参考書を紹介していきます。
- 総合学習
- 分野別
- 文法
- 読解
- 単語暗記
- リスニング
- 練習
- 気分転換
総合学習本
初学者がドイツ語を勉強する場合に、まず手に取ってほしいのが、総合的にすべての観点を網羅している参考書です。こうした本は、全ての分野が深すぎない程度にまんべんなくカバーされており、ドイツ語の内容が一通り勉強できます。
そうした総合学習本のうちでも、私がおススメするのが以下の本です。
この本を使えば、
- 日常会話に使える慣用表現
- 文法
- 単語帳
- 練習問題
をバランスよく勉強できます。そのため、この一冊を一通り読むだけで、ドイツ語力はバランスよく身に付きます。とっつきやすく、説明も要点を抑えているので「ドイツ語を少しかじってみたい」というようなお試し目的には便利なのです。
ただ、発音がカタカナで記載されており、正確に発音を勉強したいという場合には、これだけでは不十分です。このように、「もっと詳しい説明が知りたい!」という人には不向きです。その場合、文法、読解、リスニングといった各分野に特化した参考書が必要となります。
分野別
文法書
おススメの文法書は学習者のタイプに応じて変わってきます。学習者が、
- 文法を手軽に理解したいのか
- 文法を徹底して理解したいのか
によって、ここでは二冊の文法書を紹介します。
「文法を手軽に理解したい」人向け
まずは、「あまり難しい説明は要らないから文法を手軽に勉強したい」という人向けには以下の本がおススメです。
この本はイラストが多く、学習者視点に立ってわかり易さに工夫が施されています。
「文法を徹底して理解したい」人向け
次に、「徹底して理解しないと気が済まない」という人向けには以下の文法書をおススメします。
こちらは上・中・下の三巻本で、「何度も読み込んで頭に叩きこめば、わからないドイツ語文法はない」といえるほど徹底した説明が載っています。ドイツ語文法書の名著です。文法の辞書とも言えるかもしれません。
この両者のタイプの文法書については、以下の記事でも説明しておりますので、こちらもご覧ください。
読解用テキスト集
読解テキストというのは、読むためのテキスト集です。
総合書や文法書には、簡単な例文しか載っていないことが多く、まとまった文章を読むための訓練が不十分になりがちです。そのため、読みやすい学習用テキストが必要となります。
そうした読解本としておススメなのが以下のものです。
ドイツ語の文章も平易なうえ、日本語訳も全文に対してついているので、わからなくてもすぐに訳が確認できます。初学者にとっては、初読の際にわからない箇所もあるかと思いますが、ドイツ語の学習が進むにつれてわかる箇所も増えていき、同じ読解テキストを繰り返して読むことで、学習の進捗が感じ取られます。
単語帳
本屋に行けば数多くの単語帳が売っています。しかし、私の経験上、市販の単語帳よりも電子辞書をうまく使ったほうが、単語を効率よく暗記できます。
私が編み出した暗記術については以下の記事で詳しく書いておりますので、ご覧ください。
リスニング本
リスニングに関しては、一つの教材で耳を鍛えるのではなく、さまざまな音源を聞いて勉強することをおススメします。
まずおススメなのが、NHKのラジオ講座です。1か月につき500円程度の本を買ってラジオを聞くだけなので、極めて安上りに勉強できます。
その次におススメなのが、以下の本です。
この本は、リスニングの訓練のためだけでなく、ドイツ語の発音に関する詳細な説明がなされており、「音」という観点からドイツ語をよりよく理解できます。
「リスニングの練習ばかりではつまらない」という方にはおススメです。
練習問題集
勉強したことはアウトプットすることで、より効率的に定着させることができます。そのため、適宜、練習問題を解いていく必要があります。
独検用の問題集
そのためにおススメなのが、ドイツ語検定の受験用の参考書です。
ドイツ語検定は5級から1級まであり、それぞれの級を順番に受験していくことで、ドイツ語レベルを細かく確認していくことが出来ます。しかしたとえ独検を受験しなくても、受験用の参考書を使うことでも、自分のドイツ語力の上達を段階的に確認できます。それによって、自分の弱点や穴を見つけることができます。
そうした独検用の問題集としておススメなのが、次の問題集です。
こちらの問題集は、解答についての解説が充実しています。そのため、独学者が陥りやすい、「正解は載ってるけど、なぜこれが正解なのかわからない」というようなイライラする状況にはなりません。
代替案
「ドイツ語検定には全く興味がないし、それとは別に勉強したい」という方には、以下の本がおススメです。
この本は、問題数が多く、ドイツ語を学ぶべきポイントを網羅しています。そのため、文法や語彙の知識の抜け漏れを網羅的にチェックするのに最適です。
エッセイ
ドイツ語の勉強ばかりしていると、頭が疲れてきます。単調になって嫌になることもあるでしょう。そうしたときには、休憩も兼ねて読めるような、ドイツ語についての雑学本を紹介しておきます。
この本は、ドイツ語についての豆知識も載っており、「参考書」というお堅さを全く感じさせません。むしろ、ドイツ語についてのコラム集といった性格です。
真面目に机に向かって勉強することだけが、勉強ではありません。
ドイツ語を独学で上達させるコツ
以上、いかがでしたでしょうか。重要なことは、
- 自分の学習スタイルにあった参考書を使う
- バランスよく語学能力を向上させる
ということです。
この点に注意しておくことで、たとえ独学であっても、ドイツ語の勉強を効率的に進めることができるでしょう。
この記事ではおススメの参考書を紹介しましたが、ドイツ語学習についてのコツをより詳しく述べている記事も書いております。ご参照下さい。